事例紹介
事業者情報
株式会社ソライズ
所在地:東京都千代田区神田猿楽町2-8-11 VORT水道橋III 9階 StartupSide Tokyo内
業種: Web開発、DX支援
従業員数:5名
所在地:東京都千代田区神田猿楽町2-8-11 VORT水道橋III 9階 StartupSide Tokyo内
業種: Web開発、DX支援
従業員数:5名
誰もが力を発揮できる場所を目指す、デジタル領域のソーシャルファーム
ホームページの制作やサイト運営などを手がける「株式会社ソライズ」の代表である小野 修さんは、東京都によるソーシャルファーム条例制定前の普及イベントの企画・運営に携わってきた経験があり、活動を通じて知った“ソーシャルファームの理念”と、自らのこれまでの経験がリンクし、「就労に困難を抱える方のサポートをライフワークにしたい」と感じたことが会社設立の大きな原動力になったといいます。今回は小野さんに就労に困難を抱える方々を受け入れる上で大切にしていること、そして様々なご経験をなさってきた立場から見た“これからのソーシャルファーム”に込める想いなどを伺いました。
「ソライズは2023年にソーシャルファームの認証を取得し、就労に困難を抱える方の雇用に取り組んでいます。担当してもらっている業務はWebデザインやクライアントのサイト更新、プラン作成や報告書の作成など、社内外の業務を支える仕事です。立ち上げ当初から働いているスタッフもおり、それぞれの得意分野を活かしながら成長をつづけています。プロジェクトの進行管理は指示担当の社員が担当し、一人ひとりの体調やペースを見ながら無理のない働き方をサポート。できることを伸ばしながら、安心して力を発揮できる環境を整えることを大切にしています」と小野さん。その言葉には、ソーシャルファームと就労に困難を抱える方への深い想いが込められていました。
「ソライズは2023年にソーシャルファームの認証を取得し、就労に困難を抱える方の雇用に取り組んでいます。担当してもらっている業務はWebデザインやクライアントのサイト更新、プラン作成や報告書の作成など、社内外の業務を支える仕事です。立ち上げ当初から働いているスタッフもおり、それぞれの得意分野を活かしながら成長をつづけています。プロジェクトの進行管理は指示担当の社員が担当し、一人ひとりの体調やペースを見ながら無理のない働き方をサポート。できることを伸ばしながら、安心して力を発揮できる環境を整えることを大切にしています」と小野さん。その言葉には、ソーシャルファームと就労に困難を抱える方への深い想いが込められていました。
優秀なのに働きづらさを抱える人がいることを知り、誰もが尊重される職場への想いが生まれた
小野さんがソーシャルファームを立ち上げた原点のひとつは、かつて勤務していたベンチャー企業で抱いた “違和感”。小野さんの周囲には優秀なエンジニアが多く、高いスキルを持って働いていましたが、一方で過酷な労働環境で体調を崩してしまい休職や退職を余儀なくされる方が少なくなかったといいます。
「当時は働き方について現在ほど厳格な定めがなく、私の周囲のエンジニアたちは今でいう“ブラックな働き方”をしている人がほとんど。その結果、いわゆる鬱や適応障害を引き起こしてしまい、会社を去る人も少なくありませんでした。能力があるにもかかわらず、会社が求めることに応えられずに苦しむ姿を見て、『働きづらさを感じる人たちが、安心して力を発揮できる場をつくりたい』という想いが徐々に芽生えていきました」と小野さんは振り返ります。以前に働いていた音楽業界やクリエイティブの世界では多様な人々がお互いに尊重しあい、“違いを受け入れる”という価値観が当たり前だったこと、「性別や国籍、バックグラウンドに関係はなく、実力そのものが評価され、『誰もがフラットに尊重される環境をつくる』というぼんやりとした目標は、その後、ソーシャルファームという制度に出会ったとき『自分が目指していたのは、まさにこれだ』と強く感じました」。
「当時は働き方について現在ほど厳格な定めがなく、私の周囲のエンジニアたちは今でいう“ブラックな働き方”をしている人がほとんど。その結果、いわゆる鬱や適応障害を引き起こしてしまい、会社を去る人も少なくありませんでした。能力があるにもかかわらず、会社が求めることに応えられずに苦しむ姿を見て、『働きづらさを感じる人たちが、安心して力を発揮できる場をつくりたい』という想いが徐々に芽生えていきました」と小野さんは振り返ります。以前に働いていた音楽業界やクリエイティブの世界では多様な人々がお互いに尊重しあい、“違いを受け入れる”という価値観が当たり前だったこと、「性別や国籍、バックグラウンドに関係はなく、実力そのものが評価され、『誰もがフラットに尊重される環境をつくる』というぼんやりとした目標は、その後、ソーシャルファームという制度に出会ったとき『自分が目指していたのは、まさにこれだ』と強く感じました」。
無理をさせない。詰めすぎない。一人ひとりのペースに寄り添う、“来たくなる職場”づくり
ソーシャルファームを立ち上げてから、ソライズでは発達障がいや精神障がいなどにより就労が難しい方々を受け入れています。現在は、それぞれが安心して力を発揮できるよう、働き方や環境づくりにもさまざまな工夫をしているそうです。
「一番に考えているのは、無理せず長く働ける環境を整えること。そのために一般社員と同じく福利厚生制度には注力しており、有給休暇も入社時点から付与しています。そうすれば、体調が悪いときに休みやすいですし、『来られないときは気にせず休んでいいからね』と伝えるようにしています」。
もう一つ大切にしているのが、“なるべく一緒に働く”ということ。「リモート勤務は便利ですが、家にこもりきりになるとメンタル的によくありませんし、私たちも顔を合わせることで一人ひとりの小さな変化に気づくことができます。また、理想としているのは“詰めすぎない、的確な仕事量の実現”。一つのことに集中してしまう人が多いので、それぞれに合った適度な働き方ができるように細かくフォローしています。ちなみにオフィスは2023年に完成した新しいビルにあって、一人で集中したいときは個室のブース、気分転換したいときは開放的なコワーキングスペースなど、気分に合わせて働く場所を選ぶことができます。働くことは我慢する時間ではないと知ってもらうためにも、これからも“来たくなる職場”をつくっていきたいですね」。
「一番に考えているのは、無理せず長く働ける環境を整えること。そのために一般社員と同じく福利厚生制度には注力しており、有給休暇も入社時点から付与しています。そうすれば、体調が悪いときに休みやすいですし、『来られないときは気にせず休んでいいからね』と伝えるようにしています」。
もう一つ大切にしているのが、“なるべく一緒に働く”ということ。「リモート勤務は便利ですが、家にこもりきりになるとメンタル的によくありませんし、私たちも顔を合わせることで一人ひとりの小さな変化に気づくことができます。また、理想としているのは“詰めすぎない、的確な仕事量の実現”。一つのことに集中してしまう人が多いので、それぞれに合った適度な働き方ができるように細かくフォローしています。ちなみにオフィスは2023年に完成した新しいビルにあって、一人で集中したいときは個室のブース、気分転換したいときは開放的なコワーキングスペースなど、気分に合わせて働く場所を選ぶことができます。働くことは我慢する時間ではないと知ってもらうためにも、これからも“来たくなる職場”をつくっていきたいですね」。
公私に寄り添ってくれる社会福祉士さんの存在も、とても心強いです
Oさんは2025年7月に入社。現在は自社サイトのリニューアルに向けて、Webデザインとコーディングを担当しています。
「Webデザインは、以前デザイン会社に勤務していたときにも担当していました。コーディングについては、ソライズに入社する前、就労移行支援の一環で数ヶ月間学びました。実務として担当するのは今回が初めてですが、“一人で何でもできるデザイナー”を目指して本格的に取り組ませてもらっています。ソーシャルファームで働いてよかったのは、私が複数の業務を同時進行するのが苦手という点を理解してもらえて、配慮した働き方を提案してもらえることです。業務を一つずつクリアしていくのに適したスケジュールを社員さんが組んでくださるおかげで、自分のペースで働けています。現在は自社サイトのリニューアルに取り組んでいますが、今後はクライアント様からの案件にもチャレンジしてみたいです。さらに、職場には社会福祉士の資格を持つ方がいて月に一度の面談を実施。仕事のことだけでなく、それ以外の個人的な悩みも相談できるのがとても心強いですね」。
「Webデザインは、以前デザイン会社に勤務していたときにも担当していました。コーディングについては、ソライズに入社する前、就労移行支援の一環で数ヶ月間学びました。実務として担当するのは今回が初めてですが、“一人で何でもできるデザイナー”を目指して本格的に取り組ませてもらっています。ソーシャルファームで働いてよかったのは、私が複数の業務を同時進行するのが苦手という点を理解してもらえて、配慮した働き方を提案してもらえることです。業務を一つずつクリアしていくのに適したスケジュールを社員さんが組んでくださるおかげで、自分のペースで働けています。現在は自社サイトのリニューアルに取り組んでいますが、今後はクライアント様からの案件にもチャレンジしてみたいです。さらに、職場には社会福祉士の資格を持つ方がいて月に一度の面談を実施。仕事のことだけでなく、それ以外の個人的な悩みも相談できるのがとても心強いですね」。
自分の特性を理解し、働き方を提案してくれる職場だから長く続けられています
Nさんは、2023年に入社。ソライズが設立した当初から活躍するスタッフの一人です。
「私はソライズで働く前、発達障がいや精神障がいがあることを前提としつつ、“得意なこと”を活かした仕事を探せる転職サイトに登録していました。ソライズに入社したのは、そこでスカウトをいただいたのがきっかけでした。現在はインバウンド向け観光サイトの更新にまつわる付帯業務を行っていて、過去にはオンラインアンケート集計や統計、報告書作成などを担当させてもらいました。以前の職場では、私の健康状態を心配してくださるがゆえに単純なデータ入力などしか任せていただけなかったこともあり、今はやりがいをしっかりと感じられています。実は私は不眠症があり一般的な8時間勤務では遅刻や欠勤につながってしまうこともあるのですが、ソライズはその特性を理解して「週5日・1日4.5時間」の勤務形態で働けるようにしてくださったんです。私が今、腰を据えて働き続けられているのは“自分に合った働きやすさ”があるからこそだと実感しています」。
「私はソライズで働く前、発達障がいや精神障がいがあることを前提としつつ、“得意なこと”を活かした仕事を探せる転職サイトに登録していました。ソライズに入社したのは、そこでスカウトをいただいたのがきっかけでした。現在はインバウンド向け観光サイトの更新にまつわる付帯業務を行っていて、過去にはオンラインアンケート集計や統計、報告書作成などを担当させてもらいました。以前の職場では、私の健康状態を心配してくださるがゆえに単純なデータ入力などしか任せていただけなかったこともあり、今はやりがいをしっかりと感じられています。実は私は不眠症があり一般的な8時間勤務では遅刻や欠勤につながってしまうこともあるのですが、ソライズはその特性を理解して「週5日・1日4.5時間」の勤務形態で働けるようにしてくださったんです。私が今、腰を据えて働き続けられているのは“自分に合った働きやすさ”があるからこそだと実感しています」。
ソーシャルファームを“特別”から“当たり前”へ。誰もが尊重される社会の実現を目指して
2024年にはデジタル分野でソーシャルファームを導入している企業の先駆者として「第1回ソーシャルファームセミナー&交流会」に登壇し、トークセッションを行うなど普及活動にも積極的に取り組んできた小野さん。そんな小野さんに、これからのソーシャルファームとソライズの展望について伺いました。
「少子高齢化が進む日本において、就労に困難を抱える方と共に働くことで社会への包摂を実現するソーシャルファームは、これからの時代に欠かせない仕組みだと思っています。ただ、ソーシャルファームは福祉事業ではないため、事業からの収入を拡大することが必要不可欠。現状は補助金に頼る部分もありますが、いずれは会社をもっと大きくしてより多くの方を受け入れられるようにしていきたいと考えています。そして現在、日本の行政でソーシャルファームの促進に取り組んでいるのは東京都が最も積極的ですが、もっと幅広く世の中に広がってほしいです。そして、ダイバーシティ&インクルージョンという考え方が当たり前になり、ソーシャルファームを導入するのも当たり前──そんな社会が実現できたらうれしいですね」。
(令和7年10月取材)
「少子高齢化が進む日本において、就労に困難を抱える方と共に働くことで社会への包摂を実現するソーシャルファームは、これからの時代に欠かせない仕組みだと思っています。ただ、ソーシャルファームは福祉事業ではないため、事業からの収入を拡大することが必要不可欠。現状は補助金に頼る部分もありますが、いずれは会社をもっと大きくしてより多くの方を受け入れられるようにしていきたいと考えています。そして現在、日本の行政でソーシャルファームの促進に取り組んでいるのは東京都が最も積極的ですが、もっと幅広く世の中に広がってほしいです。そして、ダイバーシティ&インクルージョンという考え方が当たり前になり、ソーシャルファームを導入するのも当たり前──そんな社会が実現できたらうれしいですね」。
(令和7年10月取材)
